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技術解説

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ソレノイドの仕様

ソレノイドの種類について

プッシュソレノイドについて
プッシュソレノイドについて

プッシュソレノイドは可動鉄芯(プランジャー)の先端にプッシュバーを取り付け、可動鉄芯が吸引されると反対方向にプッシュバーが突き出るソレノイドです。

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可動鉄芯の吸引を利用し、プッシュバーを押し出すため、プッシュバーが突出しているほど吸引力は大きくなります。
図①、②の「吸引力ーストローク特性」はグラフ中に示す位置になります。

吸引 - ストローク特性

プッシュソレノイドにはあらかじめ、戻りバネを組込み、無印加状態のときに定位置まで可動鉄芯を戻すものがあります。
バネの戻し力(復帰力)はー吸引 - ストローク特性ーグラフに併記しています。
*吸引力は復帰バネ装着での値です

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自己保持ソレノイドについて
自己保持ソレノイドの概要と回路

自己保持ソレノイドはソレノイド本体に永久磁石を組込み、無印加時にも、磁石の力で吸着状態を保つソレノイドです。
自己保持式ソレノイドは永久磁石を組込んでいる
ことから使用する際には、
①無励磁吸引力
②電流方向
③吸着力
④復帰負荷、復帰電力

を考慮する必要があります。

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無励磁吸引力とは、無印加時にも永久磁石が可動鉄芯を吸引しようとする力です。

磁石にN,S極があるように、自己保持式ソレノイドも電流方向によってN,S極が決まります。
吸引時は永久磁石と反発しない電流方向が必要です。電流方向はカタログに記載されています。
上記の場合は、赤リード線に(+)、黒リード線に(-)の電流方向で吸引します。

可動鉄芯と固定鉄芯が接触すると電流を遮断しても、永久磁石により相当な吸着力で吸着状態を維持します。

可動鉄芯が復帰するためには、永久磁石と反発するように上図とは反対の電流を流します。
このとき磁石の磁力を相殺する程度の電力が必要です。
電力が小さすぎると磁力を相殺することができず、大きすぎると相殺以上にソレノイドの磁力が勝ってしまい、逆に吸引の方に働きます。
上配線図にある抵抗"R"は吸引時と同電圧では電力が大きくなるため、抵抗を介することで、電力を調整しています。
ソレノイドの復帰は、可動鉄芯が元の位置に戻るのではなく、永久磁石の磁力を打ち消すことにあるため、ご使用の際は、無励磁吸引力も含め、可動鉄芯に負荷を与えておくことが必要です。

グラフの説明

自己保持ソレノイドも電力の大きさによって吸引力が変化することは、通常のソレノイドと同じです。
カタログ中の右表は電力による吸引力とストローク特性です。
吸着力は可動鉄芯と固定鉄芯が接触した状態で、無印加状態下の、磁石のみでの吸着している力です。
電流値や電力に関係なく、同型の自己保持式ソレノイドは同じ吸着力を持ちます。
カタログには右表のように記載しています。

右グラフは可動鉄芯が復帰するために必要な電力と電力値における吸着力の特性グラフです。

右グラフでは0.9W~1.3Wが磁石の磁力を打ち消した状態にあります。
復帰電流を制限する抵抗は、この電力とソレノイドの抵抗値から算出することができます。
例えば、抵抗値38Ωの自己保持式ソレノイドをDC24Vで、右表のような復帰電力の範囲で復帰させる場合、
           ΔR:ソレノイドの抵抗値抵抗Rは118Ω~92Ωと算出できます。
ソレノイドの復帰は磁石の磁力を打ち消すことなので、ご使用環境や温度上昇によって右表のような特性に一致しないことがあります。
ご使用に当たっては復帰負荷の設定を十分ご考慮のうえ、ご選択ください。

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プルソレノイドについて

一般的なソレノイドとして広く利用されています。
銅線に電流を流すことにより磁界を発生させ、磁性体の可動鉄芯を吸引します。
無通電時は可動鉄芯はフリー状態で、逆さまにすると抜け落ちます。
通電すると可動鉄芯は銅線内の固定鉄芯方向に吸い寄せられ、通電している間は常に吸い寄せられる力が働いています。
電流を断てば吸引力は消滅しますが、電流遮断直後は若干、磁気が残ります(残留磁気)

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残留磁気の影響を小さくするには可動と固定鉄芯が直接触れないようにします。
可動鉄芯にE型止め輪を取り付ける方法などがあります。
この方法は残留磁気の影響が小さい分、鉄芯同士が接触しないためストローク"0"mmの吸着力も小さくなります。

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ヘラクレスソレノイドについて

ソレノイドは銅線の他に樹脂や真鍮などで構成されており、フレームや鉄芯などには鉄材が使用されています。
磁性体の鉄材はコイルからの磁界を受けると磁化し吸引を行います。
ヘラクレスソレノイドは通常鉄材よりも磁性の強い材料を使用することより磁束密度を大きくし、さらに部品間のギャップを最小限にすることによって同形のプルソレノイドに比べ強い吸引力を得ることができます。

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