ソレノイドを選定するうえで最も必要な要因はストロークと吸引力です。
ストロークは可動鉄芯の移動量で、可動鉄芯が本体に最も引き込まれたときがストローク”0”であり、それからの距離がストロークとなります。吸引力はストロークの値が大きくなると小さくなります。要するに可動鉄芯が本体から離れるほど吸引力は小さくなります。
リンクを動作させるためにバネとソレノイドを組み合せた機構を考えた場合、図①(OFF時)から図②(ON時)にするとき、可動鉄芯が動作する距離(ストローク)と可動鉄芯を引き込むための力(吸引力)がソレノイドを選定する上で必要になります。
*ソレノイドは通電とともに温度が上昇します。
ソレノイドの温度が上昇すると吸引力は低下しますので余裕を持った吸引力をご選択ください。
同形のソレノイドの場合、吸引力は消費電力が大きいほど大きく、抵抗値が小さいほど電流値が大きくなるため、消費電力が大きくなります。
しかしながら電力はソレノイドの温度を上げ、消費電力が大きいほどソレノイドの温度上昇は急激です。
上昇温度がソレノイドの絶縁階級を超えた場合、樹脂部品や銅線被覆が溶けショート(短絡)することがあります。
ソレノイドを選定する場合はあらかじめ使用する時間(ON/OFF)を考慮する必要があります。
使用時間が想定できないときや長時間の通電が予想される場合は、「連続通電」を選択してください。